古賀文敏ウイメンズクリニックKOGA FUMITOSHI WOMEN’S CLINIC

人工授精

人工授精(AIH)

排卵があるにも関わらず妊娠しない場合は、人工授精を試すことがあります。
(人工授精と体外受精のジュの漢字は違います。AIHの場合は、精子を人工的に授けるという意味です。)
人工授精とは、排卵の時期に合わせて運動精子を子宮内に細いチューブを使って送り込む方法です。

人工授精は次のような場合に行われます。
・タイミング療法、クロミフェンなどの過排卵刺激で効果が得られなかった場合
・精液の状態がよくない場合
・頚管粘液が少ない場合
・抗精子抗体が弱陽性の場合
・性交障害がある場合など

精子の調整方法

D1-c


当院では、洗浄濃縮精子浮遊液を用いた人工授精を行います。精液は、膀胱からの尿道を通ってくるので無菌状態ではありません。女性の体は、膣から子宮頚管を経て卵管、腹腔内につながっているため、骨盤内感染症を起こしやすくなっています。このブロックを行っているのが実は頚管粘液ですが、人工授精は精液を直接子宮の奥深く入れることで、妊娠しやすくなると同時に卵管の感染を誘発しやすくなります。そのため当院では、精液と培養液を混合し、遠心分離して細菌や変性細胞を除去し、運動良好な精子を子宮内に注入しています。

また当院の人工授精は、体外受精の胚移植と同じカテーテルを使います。子宮内膜を傷つけないようかなり柔らかいシリコンでできているため、出血や痛みがほとんどありません。またご主人のご都合を考え、当院のメンズルームで採取、またはご自宅で採取したものを持参していただいても構いません。精液を凍結した人工授精は妊娠率がかなり低下するのでお薦めしておりません。朝、昼のいずれかに採取、もしくは持参して頂いています。