古賀文敏ウイメンズクリニックKOGA FUMITOSHI WOMEN’S CLINIC

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院長コラム

院長 古賀文敏 が不定期に書いているコラムです

2017.07.29

Good Morning!!

 今年の春に日本IVF学会理事長より依頼を受けてから、私の診療時間以外の生活は一変しています。
「今年の秋のアメリカ生殖医学会ASRMで、日本代表で我が国の凍結技術について話して下さい。」
えっ、そんなこと急に言われてもと思い、「一日考えさせて下さい」と言って電話を切ったものの、考える暇もなくその日の夜、アメリカから「Thank you!」とプレゼンをアクセプトしてくれたお礼のメールがきてしまい、後に引けなくなりました。
 さあ、あと半年で英語が話せるようになるためにはどうしたらいい?今回は、日本代表、うまくいかなかったら、来年このセッションはなくなるとまでプレッシャーをかけられています。プレゼンで急に言葉が出てこなくて2000人のアメリカ人医師を前にとても長い沈黙という絶体絶命のシーンを夢にまでみてしまいました。こんな思いをするのは、福岡に落下傘で開業を決めた時以来です。でもあの時も本当に生きた心地がしなかったなあ・・・

 そこで、あと半年の間にできることを考えてみました。
1.海外に半年移住、これは全くできっこありません。
2.外国人女性とつきあう?これも非現実的です。
3.私の英会話教室COCO塾のウェイン先生の自宅にホームステイ?これは冗談で先生に提案したら、Welcome!!と言ってもらえたけど、多分仕事帰りに彼のもとに帰っても、疲れて寝るだけになってしまいそうなので却下。
4.毎日英会話教室に通う、これも朝6時ぐらいから始まるクラスを探しましたが、見つけられず。
5.スカイプを使って毎日英会話を勉強する!これなら私にもできると思い、ベルリッツやCOCO塾、他のオンラインレッスンも探して、結局ビズメイツに行き着きました。なにせ朝5時から夜1時まで受講できて、しかも教材に予習復習用ビデオレッスンまでついています。そして毎回ダウンロードした教材をもとに実践的なビジネス英会話を学べるという代物で、ベルリッツの人気講師兼シニアディレクターが作り上げた教材が本当によくできています。1日2コマコースを選んで、特にゴールデンウィークあたりの1ヶ月は3コマ受講しました。昨年より火曜日、木曜日はCOCO塾でマンツーマンを受けており、9時過ぎに家について、夜中に2コマ、朝6時ぐらいから1コマというまさに英語シャワーの生活です。でも昨年10段階中下から2番目とレベル判定された私はこうもしないと全く言葉が出てきません。多分海外で暮らしても、意外と一人でいる時間も長そうだから、こんなに話さないだろうなあという語学学習生活、今3ヶ月半で計220コマ受講です。フィリピン人講師が多いけど、時にはオランダ人やジャマイカ人、スラビア人まで・・・スラビア人には「ジェコビッチはグルテンフリーですよね」と教えてあげたり、フィリピン人には、奥地のIS情報について聞いたり、今私が想像していた以上に世界はITの力で狭くなっていることを実感します。まあこれだけ勉強してもスラスラ話せず、イマイチ感は否めませんが、50の手習いと思って、習熟スピードは諦めています。週2回の筋トレ・体幹ストレッチの後に疲れ切って、予約の時間まで待てず、寝落ちしてしまったことも何度かあり、落ち込んだこともあります。でも『世界一わかりやすい英語勉強法』関正生著によると、「続けるコツは、勉強中は自分を甘やかす!」とあり、失礼ながらふてぶてしく続けています。

 そんな忙しい生活の中で、英語圏の文化について色々学ぶことができています。とにかく会話を成り立たせるために、物事をポジティブ(Positive)に捉えることが大事だったのです。こうして運が悪かったことも楽観的に(Optimistic)にとらえる。そうした上で自分の考えを主張する(Assertive)。そして相手の会話を盛り上げる、そういう文化なのだと改めて実感しています。そう、挨拶で「Good Morning!」は、今まで「おはよう」と習っていたけど、本当は「(I wish you )good morning.という「お祈り」だったんだと初めて知りました。時にはあまり良い天気でなく、good morning?と言って良いのか少し躊躇してしまうこともありましたが、お祈りと分かってから瞬発力が増してきました。そして元気になる言葉、ポジティブな言葉を使うと、現実化するという彼らの文化も良く理解できるようになりました。今度の講演も、私たち日本人は「大変ですね!」と捉えるのですが、彼らに言わせると“OH! It’s challenging!”となるのです。昔はやった動物占いで、いつも寝てばっかりいるコアラに例えられた私は、こうもしないと目的達成できないのです。60歳で水着写真集をだそうとライザップで一念発起した石田えりさんと同じやり方です。

 アメリカ生殖医学会での講演まであと3ヶ月、そろそろ講演内容に取りかからないといけません。そして申し訳ないのですが、10月末4,5日お休みを頂きます。5月の連休もあまり休まず、これからのお盆休みや9月の連休中もなるべく休みを減らして、採卵ができる体制にしようと考えていますので、どうかよろしくお願いします。