古賀文敏ウイメンズクリニックKOGA FUMITOSHI WOMEN’S CLINIC

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院長コラム

院長 古賀文敏 が不定期に書いているコラムです

2017.02.16

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 「私が見たところ、脚本や小説をひとつきっちりと書き上げた人は、着実に興行や出版にこぎつけるが、ほとんどの人は『書きたいんです!』なんて言ってくるわりには、すぐに挫折してしまって、結局、ひとつもまともに書き上げない」(「GRITやり抜く力」アンジェラ・ダックワースより)

 これってまさに私のこと?
 昨年秋にエルガーラホールで栄養セミナーの講演をした際、出版社の方から執筆依頼をいただき、二つ返事で受けたものの、この半年生みの苦しみを味わっています。
 もともと3年前から不妊に関する本を書きたいと思っていました。あまり医学的ではなく、皆さんの体験談を通して女性の生き方に焦点をあてたような本を考えていました。その中に当院で取り組んでいる栄養療法のこともちりばめられたら、と。その際、クリニックの宣伝ではないので、自費出版はしないと決めていました。月刊誌ゲーテを創刊から定期購読し、見城社長の本を3、4冊読んでいましたので、幻冬舎に原稿を持ち込んでみようか、などと青臭いことを考えていました。昨年中に出版社との交渉の筋道をつけたいと思っていましたので、形は違えど、思惑通りなのかもしれません。
 でも執筆は、なかなかうまくいきませんでした。思うように筆が進まないのです。以前、六本木ヒルズで全国の看護師さん向けに不妊治療の教育講演を行い、ちょっとうまくいった感触がなかった時「私はやっぱり講演が得意ではない、これからは執筆で頑張る!」と思ったのに、このざまです。振り返ってみれば、これだけコラムが飛び飛びになるのも当たり前です。

 でもそんな私を励ましてくれる本、『GRIT』の紹介です。「飲み込みが悪い」のに良い成績を取る子供たちを分析しながら、成功者の共通点はやり抜く力だと分析されています。たとえ現時点で力が及んでいなくても、大きな希望を持って継続していくことが大事とうたわれています。やり抜く力とは、“情熱”と“粘り強さ”。情熱とは、自分の最も重要な目標に対して興味を持ち続けひたむきに取り組むことで、粘り強さとは、困難や挫折を味わっても諦めずに努力を続けることと書いてありました。
そしてこのやり抜く力を持つ人の共通点が、
 1 コーチやメンターの助けを借りる 
 2 小さな決め事を長期間守り続ける
 3 自分について熟考する
とあります。
 私も、飛び抜けた才能がないのにここまでやれているのは、この『GRIT』かもしれません。鈴木秋悦先生や小田高明先生をメンターとして、ことある毎に貴重な助言をいただいていましたし、新しく診察させていただいた患者さんの記録を、自宅に帰ってもう一度私の手帳(ほぼ日手帳)で振り返ることも17年になります。(初めの7年は、その日診察した方全員を振り返っていました)そして院長室の神棚の榊を毎日水洗いして、お供えしています。自分について熟考は、どうでしょう?でも弱点は十分わかっているつもりですし、そんな自分を変えられないので、弱点だらけの私を支えてくれるために、どんなスタッフが必要かも日々考えています。
 不妊治療も、めげずに顔を出してくれている皆さんが、いつかとっておきのものを持って帰ってくれたらなあと思っています。

 最後は、宣伝です。
「卵子の老化に負けない『妊娠体質』に変わる栄養セラピー」定真理子さんとの共著です。3月25日発売予定、アマゾンで予約受付中!もうひと仕上げ残っています。